【特集】話題のメタバースについて横山さんに聞いてみる

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最終更新日 2024年5月8日 by negiba

「メタバースって何?」
「メタバースでできることを知りたい」
「横山英俊さんのプロフィールに興味がある」

メタバースというと仮想世界のイメージですが、具体的にイメージできる人は多くないと思われます。
確かに、仮想的に作られた世界の中で活動することには違いなく、以前にもそのようなサービスはいくつもあったといえます。
この言葉が使われ始めたのは2000年代中頃からで、セカンドライフといえば知っている人もいるでしょう。
当時はユーザー数が100万人を超えましたが、残念ながら定着とまではいかず、その後ユーザー数は減少して現在に至ります。

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横山英俊さんに聞く!メタバースとは

特徴としては、3Dで描かれている空間にアバターの姿で参加して、コミュニケーションや取引を図るというものです。
しかしメタバースいう言葉は使われず、いわゆるMMORPGの延長線上にあるイメージが持たれていました。
MMORPGのようなゲームと異なることは、経験値やレベルアップの概念がなく、クエストのような目標も定められていないことから明らかです。
ただ仮想世界の中でゲームが提供されていたり、プレイできるのは確かです。
とはいえ、ゲームだけが目的ではないので、MMORPGと同様の認識をするのは間違いです。
普及や定着が上手くいかなかった理由はいくつかありますが、1つはやはりMMORPGとの違いが十分に周知されなかったこと、もう1つはVRヘッドセットのようなデバイスがなかったことでしょう。

関連:横山英俊

VRヘッドセットが少しずつ普及している

再び仮想世界の普及拡大と定着を図ろうとする現代のメタバースは、セカンドライフの頃とは状況が大きく異なります。
それは家庭用ゲーム機を含めてVRヘッドセットが少しずつ普及していること、低価格なVRヘッドセットという選択肢も用意されていることです。
仮想世界の中で本格的に活動をしようとすれば、やはり没入感が重要になってきます。
スマホでも気軽に参加できる手軽さは魅力ですが、平面的な画面で3Dの仮想世界を見ても、結局は空間を外から見ているゲームのような感覚が拭えないです。
その点、VRであれば自らが仮想世界の中に入る没入感が得られますし、目新しさに興味を持ってすぐに熱が冷めてしまうということはなくなるはずです。
ただし、本気で長期的に活動する1つの世界ともいえる仮想世界を作ろうと思えば、子供だましの映像表現では駄目です。
時代錯誤の3DCGは没入感を阻害しますし、アバター姿の相手に違和感を覚えてしまうからです。

メタバースの成功の鍵

メタバースの成功の鍵は、アバターの向こう側に生身の人間がいる実感が得られて、仮想世界中で血が通うコミュニケーションが図れるかどうかでしょう。
仮想世界なのに血が通うという表現は矛盾していますが、結局のところ3DCGのアバターを見てコンピューターのようにしか感じられなければ、セカンドライフの二の舞いになります。
それともう1つ、現在のVRヘッドセットはお世辞にもコンパクトとはいえず、製品によってはケーブル類が没入感を阻害します。
VRヘッドセットが進化してもっとコンパクトかつ取り回しが良く、メガネを掛ける感覚で装着できるようになればビジネスチャンスや勝機が生まれそうです。
フェイスブックのCEOマークザッカーバーグは、メタバースを本気で普及させようとしています。
これは社名をMeta社に改めたことからも一目瞭然です。
誰もが気軽に現実世界と仮想世界を行き来できるようになると、仮想空間内だけでなく現実世界にも影響が及び、世界が変わることになると考えられます。
とても夢がありますしワクワクさせますが、現在は様々な角度から考えて時期尚早といえそうです。

仮想世界に対する心理的なハードル

VRヘッドセットの小型化も途上にありますし、何より気軽さが大幅に欠けています。
わざわざ時間を作り、VRヘッドセットを装着しないと仮想世界に入れないのであれば、人々はいずれ飽きて遠ざかってしまうでしょう。
ログインやログアウトという概念があることも、仮想世界に対する心理的なハードルになっています。
勿論、仮想は仮想ですし現実とは区別が必要ですが、ログインしなければ参加できなかったり、現実世界に戻るのにログアウトするのはMMORPGの感覚に近いです。
MMORPGのイメージから抜け出すことができない限り、メタバースが成功する可能性は微妙ですし、従来のゲームの何が違うのかといわれて失敗するのがオチです。
ゲームのMMORPGは成功していますし、既に確固たるジャンルの1つとして確立されています。
それと同等かそれ以上の巨大な世界を作ろうとすれば、ハードルは高く障壁がいくつもあるのは当然です。
仮想世界が1つである必要性はないですし、いくつもある世界の中にゲームのような世界があっても良いわけです。

まとめ

ところが、全てがゲームのようではMMORPGとの差別化ができませんし、ゲームから離れると今度はセカンドライフに近づくというジレンマが生じます。
仮想世界でゲームを楽しむ方法は既にサンドボックス型があるので、ゲームで仮想世界に人々を呼び込もうとしても、訴求力が欠けることになるでしょう。
このあたりに解決すべき課題があるといえますし、普及拡大するかはまだまだ分からない状況で、今後の展開を注視していく必要があります。

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