不動産賃貸経営の種類とそれぞれのメリットとデメリット

最終更新日 2024年5月8日 by negiba

脚光を浴びる不動産の賃貸経営

老後の生活資金の確保の為に今、不動産の賃貸経営が脚光を浴びています。

一般的にはアパートを建てて家賃収入を得るというイメージが強いですが不動産の賃貸経営には色々な種類が有り、場所により適した物と不適切な物が有り不適切な種類を選択してしまうと失敗してしまう事が多いのです。

まず、どんな種類が有るのか?それぞれのメリットとデメリット及び適切な場所を挙げてみましょう。

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1・アパート経営

最も一般的な賃貸経営です。

アパートだけでなくマンションの一室を購入するという方法も近年、非常に流行っています。

これらのメリット・デメリットを挙げてみます。

アパート経営の最大のメリットは安定性と収益性が程よいバランスである、という事です。

条件さえ良ければ比較的長期の稼働が見込めますし賃貸料も比較的高額ですので安定稼働すれば十分な収益が見込めます。

賃貸アパートは「生活する場所の提供」ですので生活上の利便性が高い場所であればアパート経営に向いていると言えます。

一方デメリットとしては、まず初期投資がかかるという点が挙げられます。

アパートの場合、一部屋で500万円位の金額が初期投資の目安になります。

そしてアパート経営の最大のデメリットは空室が出る事です。

賃貸アパートを借りる方は築年数が新しい物を好む傾向が有り新築は最も人気があります。

ですので新築時から2年から3年位までは満室状態が続くのが普通です。

そして4年目あたりから少しづつ空室が出始めます。

空室が埋まらなければ収入になりませんので何等かの手を打たなければなりませんがアパートの場合、打てる手はリフォームをして物件価値を上げるか家賃を下げるくらいしか有りません。

ですがリフォームは高額になる事が多く、それまでに得た収益をリフォームで失ってしまうという事も多いのです。

アパートの建築費は通常の住宅よりも安価な事が多いですが、それは通常の住宅よりも劣る建材を使用していたり設備を貧弱な物にしているからであり、その分、通常の住宅より早い時期にリフォームをしなければならない事が多いのです。

また家賃を下げればその分、収益が減るのは当然です。

またアパートの場合、築年数が経つに従い家賃相場は下がりますので新築時の家賃がずっと取れる訳ではありません。

また住人同士のトラブルが発生する事もありますし最悪の場合は、いわゆる「事故物件」になってしまう事も考えられます。

賃貸経営というのは経営であり、経営にリスクは付き物なのです。

賃貸アパートはこういった様々なデメリットを計算すると一般的に10年で償却出来れば良しとしなければなりません。

アパート経営で利益を挙げるのは案外に大変な事なのです。

2・テナント経営

店舗や事務所に使う事を前提とした賃貸物件です。

テナント経営のメリットは何といっても賃貸料が高いという事とアパートに比較すると簡素な設備で済むので初期投資も低く抑えられるという点にあります。

テナントの場合、内装にかかる費用は借りる側の負担となる事がほとんどです。

初期投資が低く賃貸料が高いので、うまくいけばテナント経営は最も効率の良い方法と言えます。

一方、最大のデメリットは定着性が悪いという点にあります。

賃貸物件を借りて店舗や事務所として使う方は、まだ創業して間もないという場合が多く営業をして利益が出るかどうかはやってみないと分からない事が多いのです。

もし利益が出ない場合は早々に解約となってしまい次のテナントを探さなければならず、その間、賃貸料は入りません。

いわばハイリスク・ハイリターン型の方法なのです。

従ってテナント経営の場合「人通りの多い道路に面しているか」が重要なポイントになります。

美容院等は住宅地などでも必ず一定の需要が有りますのでテナント経営では重要な顧客ですが周辺に既存の美容院があると競合関係となってしまうので避けられたりとテナント経営は借り手探しに苦労する事が多いという事も大きなデメリットです。

逆に適した場所であれば最も効率の良い賃貸経営となります。

3:駐車場経営

更地にちょっとした設備をすれば良いだけなので初期投資が一番安く済むのが駐車場経営の最大のメリットです。

一方、アパートやテナントの賃貸料に比較すると賃貸料は安くなってしまうのがデメリットですので、ある程度以上の広さが無いと十分な収益にならないと言う面もあります。

駐車場には時間貸(いわゆるコインパーキング)と月極の2種類がありますが時間貸の方が収益性は高く同じスペースなら月極の2倍から3倍位の収益が見込めます。

ですが時間貸駐車場はその地域の主要な道路に面した場所でしか出来ません。

月極めの場合は住宅地の側道でも可能ですが道路に面している事が絶対条件となりますし土地の地形によって収容台数が決まってしまうので有利な地形と不利な地形があるという事も考慮に入れねばなりません。

適した場所であればローリスク・ミドルリターンで安定収入を期待出来ます。

賃貸経営は運用される場所を考慮し適切な選択をする事が最も重要な事なのです。

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